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 「CGMから考えるWeb制作とコミュニケーション」と題した40回の連載の執筆の機会をいただいたのが、2007年夏から2008年春にかけて。Webデザインとグラフィックの総合情報サイト「MdN Design Interactive」が、まだ「MdN Interactive」という名称であったと記憶している。

CGMから考えるWeb制作とコミュニケーション
http://www.mdn.co.jp/di/articles/189/

 「会員数1,000万人を越えたmixi」「多国語対応したYouTube」「フェイスブック (facebook)の『開放路線』」「目が離せないトゥイッター(Twitter)に代表されるミニブログの動向」といった当連載中の見出しを振り返ってみるにつけ、当時はまさに「ソーシャルWeb」「リアルタイムWeb」の仕込み期であったと実感させられる。
 日本におけるブログやSNS元年といわれる2004年から、2005年~2006年の「Web2.0の“喧騒”」、そしてこの仕込み期を経て、現在のソーシャル&リアルタイムWebに至っているのだ。

 2009年11月に装いを新たにした「MdN Design Interactive」の各ページには、ソーシャルブックマークのアイコンだけでなく、今や関連するいくつものTwitterアカウントへの紹介リンクさえも施されるようになった。このようなメディアサイトでの対応はもちろんのこと、企業のWebサイトを「つぶやき表示」「TweetThisボタン」の設置などで、リアルタイムWeb対応にすることは技術的には比較的簡単なこと。

 だが、それだけでは、企業のコミュニケーション活動が、Webコミュニケーション環境の本質的な変化に対応したとは言うには足りないことは明らか。
 広告モデルでの収益化をもWebに担わせている出版等メディア業界のサイトや販促効果重視のオンラインショップだけでなく、売り物の一部を無料放出するかのような形をとってさえ、コンテンツビジネス・情報サービスでは、広告・PRリアルタイム・ソーシャル化への対応が盛んに展開されだした。
 ビジネスモデルの変革への対応をも迫られる多くのメディア・情報系サイトにおいては、サイトプロモーション策としてのSMO(ソーシャルメディア最適化)を超えて、ソーシャルメディアに自らのコンテンツを載せ、そのコンテンツを自由に旅される事例も多くなってきた。また、オンラインショップへの誘導を前提にしていない、リアルブランドのTwitter公式アカウントの「中の人」の武勇伝もしばしば耳目にするようになった。

 連載「CGMから考えるWeb制作とコミュニケーション」の最終稿では、1メディア施策・戦術としてのWebサイトのソーシャルメディア対応を越え、「戦略としてまた企業(活動)そのもののソーシャルメディアへの適応が問われる時代」の到来について述べた。

 多くのユーザーが実況中継をはじめだしたこのオープンなリアルタイムWeb化といった本質的な環境変化に、企業はどうすれば戦略レベルで対応できるのか。
 安易に「最適化策!」などと銘打たれた、外部から提供されるソリューション・ツールの導入ではなく、縦割り組織を横断する、永遠に続く「改善の運用」を実施する人・組織の問題がなんといってもハードルが高そうだ。
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